文献リスト

  • 1. Junichiro Hayano, MD; Eiichi Watanabe, MD; Yuji Saito, MD; Fumihiko Sasaki, MD; Keisaku Fujimoto, MD; Tetsuo Nomiyama, MD; Kiyohiro Kawai, MS; Itsuo Kodama, MD; Hiroki Sakakibara, MD.: Screening for Obstructive Sleep Apnea by Cyclic Variation of Heart Rate, Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology 4; 64-72 2011.
  • 2.Hayano J, Watanabe E, Saito Y, Sasaki F, Kawai K, Kodama I, Sakakibara H.: Diagnosis of sleep apnea by the analysis of heart rate variation, Engineering in Medicine and Biology Society,EMBC, 2011 Annual International Conference of the IEEE 7731 2011.
  • 3.Junichiro Hayano, Teruomi Tsukahara, Eiichi Watanabe, Fumihiko Sasaki, Kiyohiro Kawai, Hiroki Sakakibara, Itsuo Kodama, Tetsuo Nomiyama and Keisaku Fujimoto.: Accuracy of ECG-based screening for sleep disordered breathing: a survey of all male workers in a transport company, Sleep and Breathing Online 先行掲載 2012.
  • 4.Junichiro Hayano, Robert M. Carney, Eiichi Watanabe, Kiyohiro Kawai, Itsuo Kodama, Phyllis K. Stein, Lana L. Watkins, Kenneth E. Freedland, James A. Blumenthal.: Interactive Associations of Depression and Sleep Apnea With Adverse Clinical Outcomes After Acute Myocardial Infarction, Psychosom Med. 74(8):832-9 2012.

文献の要約

1.周期性心拍数変動による閉塞性睡眠時無呼吸のスクリーニング

早野順一郎、渡邉英一、斎藤雄二、佐々木文彦、藤本圭作、野見山哲生、川合清裕、児玉逸雄、榊原博樹

名古屋市立大学大学院医学研究科医学・医療教育学分野
藤田保健衛生大学循環器内科
藤田保健衛生大学呼吸器内科
たかおかクリニック
信州大学医学部保健学科検査技術科学専攻生体情報検査学講座
信州大学医学部衛生学公衆衛生学講座
株式会社スズケン
名古屋大学

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は心血管系疾患の発症や死亡の重要なリスクであるが、患者さんの多くは診断されることなく放置されている。そこで心電図データのみでOSAをスクリーニングする手段として、睡眠中の無呼吸発作に伴って現れる周期性心拍数変動(CVHR)の自動検出アルゴリズム(ACAT)を開発しその有用性を検証した。CVHRは無呼吸中の徐脈と呼吸再開時の頻脈が無呼吸の周期に一致して現れる現象で、心電図R-R間隔の25-120秒周期の規則的な変動として観察される。ACATはR-R間隔変動波形の周期性と規則性に基き、個々のCVHR波形を生理的な心拍変動から区別して検出する。本研究では、63例の終夜睡眠ポリグラフ(PSG)データを使ってACATを最適化し、米国のPhysionetデータベースのPSGデータ70例で検出能を確認した後、睡眠時無呼吸の診断のためにPSG検査を受けた連続862例でその有用性を検証した。ACATによって検出された1時間あたりのCVHRの頻度(CVHR指数)は、PSGによる1時間あたりの無呼吸・低呼吸発作の頻度(AHI)と r = 0.84 の相関を示した。Bland & Altmanプロットによる両者間の一致度は-19~20 回/時に留まったが、CVHR指数はAHIが15以上を示した中等症から重症のOSA例に対する高い検出力を示した(C statistic = 0.913、感度83%、特異度88%)。ACATの検出力は、65歳以上の人や心臓自律神経機能低下例(心拍変動指標SDNN < 65 ms)でも保たれていた(C statistic = 0.915、0.911)。この研究は、ACAT による睡眠中のCVHRの自動検出によって、中等症から重症のOSAを持つ人の心電図によるスクリーニングが可能であることを示す。

  • Hayano J, Watanabe E, Saito Y, Sasaki F, Fujimoto K, Nomiyama T, Kawai K, Kodama I, Sakakibara H. Screening for obstructive sleep apnea by cyclic variation of heart rate. Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology; 4:64-72, 2011の著者による要約。

2.睡眠時無呼吸の心電図スクリーニング:1企業の男性従業員の全数調査によるACATアルゴリズムの精度評価

早野順一郎、塚原照臣、渡邉英一、佐々木文彦、川合清裕、榊原博樹、児玉逸雄、野見山哲生、藤本圭作

名古屋市立大学大学院医学研究科医学・医療教育学分野
信州大学医学部衛生学公衆衛生学講座
藤田保健衛生大学循環器内科
たかおかクリニック
株式会社スズケン
名古屋大学
信州大学医学部保健学科検査技術科学専攻生体情報検査学講座

睡眠時無呼吸は眠気による事故のみでなく心血管系疾患の発症や死亡のリスクであるが、患者さんの75%以上が診断されずに放置されていることから、簡便なスクリーニング手段の開発が求められている。睡眠時無呼吸の発作時には心拍数に特徴的な周期性変動(CVHR)が現れる。著者らは最近CVHRを利用して心電図から睡眠時無呼吸を自動検出するアルゴリズム(ACAT)を開発した。そこで1企業の全男性従業員165名を対象にACATによる睡眠時無呼吸の検出精度を検討した。対象全員に終夜睡眠ポリグラフ検査を実施した結果、無呼吸低呼吸指数(AHI)が、1時間あたり5以上の睡眠時無呼吸が62例(28%)、15以上が26例(16%)、30以上が16例 (10%)に見られた。同時に記録した心電図からACATによって得られたCVHR 指数 (1時間あたりのCVHR数)はAHIと強く相関した(r = 0.868)した。AHIが5以上、15以上、30以上の睡眠時無呼吸に対するACATによる検出精度についてのreceiver operating characteristic (ROC) 曲線下の面積は、それぞれ、0.796、0.974、0.997 であった。CVHR指数15以上を判定基準とするとき、AHI 15以上の睡眠時無呼吸は、感度88%、特異度97%、(陽性および陰性尤度比、30.7および0.12)の精度で検出された。対象を肥満、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、自律神経機能障害の有無で分けたとき、ACATの検出精度はどの群の中でも保たれていた。ACAT によって睡眠中の心電図から得られるCVHR指数は、男性就労者の中等症から重症の睡眠時無呼吸スクリーニングのための有用なマーカーとなる。

  • Hayano J, Tsukahara T, Watanabe E, Sasaki F, Kawai K, Sakakibara H, Kodama I, Nomiyama T, Fujimoto K. Accuracy of ECG-based screening for sleep-disordered breathing: a survey of all male workers in a transport company. Sleep Breath, Published online: 20 March 2012の著者による要約。

3.循環器疾患の予後に対する抑うつと睡眠時無呼吸の相互作用の危険性

早野順一郎、Robert M. Carney、渡邉英一、川合清裕、児玉逸雄、Phyllis K. Stein、Lana L. Watkins、 Kenneth E. Freedland、James A. Blumenthal

名古屋市立大学大学院医学研究科医学・医療教育学分野
Departments of Psychiatry (R.M.C., K.E.F.) and Medicine (P.K.S.),Washington University School of Medicine
藤田保健衛生大学循環器内科
たかおかクリニック
株式会社スズケン
名古屋大学
Department of Psychiatry, Duke University Medical Center

抑うつと睡眠時無呼吸はともに、急性心筋梗塞(AMI)患者に高率に見られ、その予後を悪化させる因子である。そこで、AMIの予後に対して、抑うつと睡眠時無呼吸との間に相互作用があるかどうかを検討した。対象は、抑うつを呈するAMI患者337例と、抑うつを呈さないAMI患者379例で、共に米国のENRICHD臨床試験の参加者である。睡眠時無呼吸は、ホルター心電図より、夜間の周期性心拍数変動を検出するアルゴリズム(ACAT)により評価した。その結果、中央値25か月の追跡期間中に43例 (6.0%)が死亡し、83例 (11.6%)に死亡もしくはAMIの再発(複合エンドポイント)が見られた。抑うつと睡眠時無呼吸が合併していた94例では、これらのエンドポイントは、それぞれ20 (21.3%)例および 25 (26.6%)例に起こり、この発生率は、ENRICHD試験の総合リスクスコアから予測される発生率の6.9および3.9倍であった(ともにP<.001)。一方、抑うつか睡眠時無呼吸の一方のみ、またはどちらもない患者では、発生率は総合リスクスコアから予測された率と有意差はなかった。Coxハザード分析で、うつ病と睡眠時無呼吸はエンドポイントの予測因子であったが、両者間には交互作用が見られた(P=.03および.02)。睡眠時無呼吸は、抑うつを伴う患者ではエンドポイントを予測したが(P<.001およびP=.001)、抑うつのない患者では有意な予測因子ではなかった(P=.73および.84)。同様に、抑うつは、睡眠時無呼吸を伴う患者ではエンドポイントを予測したが(ともにP<.001)、睡眠時無呼吸のない患者では有意な予測因子ではなかった(P=.61および.12)。この研究は、抑うつとACATで検出される睡眠時無呼吸は、両者の相互作用によって、急性心筋梗塞後の患者の長期的な予後を悪化させることを示す。

  • Hayano J, Carney RM, Watanabe E, Kawai K, Kodama I, Stein PK, Watkins LL, Freedland KE, Blumenthal JA. Interactive associations of depression and sleep apnea with adverse clinical outcomes after acute myocardial infarction. Psychosomatic medicine; 74/8, 832-9,2012の著者による要約

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