健康づくりのめやす

青柳幸利先生は、2000年より群馬県中之条町において、1)健康増進や疾病予防にとって、どのような量・質・タイミングなど総合的パターンの身体活動が最適か、2)老化予防や健康長寿に必要な身体活動を継続するためには、どのような個人的・社会的・遺伝的・環境的要因が重要かを明らかにするために、高齢者の日常的な身体活動と心身の健康に関する学際的疫学研究を行っています。長年の研究より、健康づくりについてまとめていただきました。

監修

東京都健康長寿医療センター研究所 青栁幸利先生
トロント大学大学院医学系研究科博士課程修了
カナダ国立環境医学研究所研究員
奈良女子大学生活環境学部助手
大阪大学医学部非常勤講師を経て現職

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健康づくりには、どのくらいの身体活動が必要なの?

健康づくりにおいては、身体活動の量(歩数)と質(中強度以上の活動時間)の両方を考える必要があります。疾患のない比較的良好な健康状態を実現するためには、男女ともに1日の歩数が7,000~8,000歩以上、中強度以上の活動時間が15~20分以上であることが理想です。ただし、75歳未満の人で肥満解消を中心にメタボリックシンドロームを改善したい場合、歩数が1日10,000歩以上、中強度以上の活動時間が1日30分以上である必要があります。
心身の別を問わず、健康度は身体活動の量と質のバランスがよい(図1の赤い点線以上)人ほど高く、中強度以上での活動が相対的に少ない人ほど低い傾向にあります。

(出典:中之条研究)

図1.日常身体活動の量と質との関係とそれらに基づく分類

  • 1.メタボリック症候群の予防・抑制
    75歳以上では1日8,000歩・20分以上、75歳未満では1日10,000歩・30分以上で、特に高血圧と高血糖の症状がほとんど見られなかった。
  • 2.体力全般の低下の予防・抑制
    1日8,000歩・20分以上で、特に年をとるほど膝伸展力や歩行速度などの下肢機能の低下が有意に抑制できることが示された。
  • 3.骨粗しょう症・筋減少症などの骨格系疾患の予防と抑制
    1日7,000歩・15分以上で、筋骨格系機能の低下が有意に抑制できることが示されたほか、骨粗しょう症の症状がほとんど見られなかった。
  • 4.生活機能低下の予防・抑制
    1日5,000歩・7.5分以上で、生涯にわたり自立した生活を継続できる可能性が高まることが示された。
  • 5.うつなどの心の障害の予防と抑制
    1日4,000歩・5分以上で、不安や抑うつの症状がほとんど認められなかった。

※中強度以上の活動時間とは、1日の中でのウォーキングなどの速歩以上の時間です。

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健康づくりをはじめるなら

疾病予防や老化予防のための健康づくりをはじめる前に、まず自分の身体活動を把握しましょう。
「1日の歩数が6,000歩未満の人は、歩数2,000歩,中強度以上の活動時間5分」「6,000歩から10,000歩までの人は2,000歩,10分」を目安に活動の量と質をバランスよく増やしましょう。
歩数が2,000歩、中強度以上の活動時間が5~10分増えた生活を継続すると、自身で体調の変化が感じられるはずです。
ただし、疲れた時は休息をとり、体調が悪い時は無理をせずにかかりつけ医に相談しましょう。

(出典:中之条研究)

図2.活動の量と質をバランスよく増加させる例

参考文献

まずは、自分の日常生活の身体活動の量・質をチェックしてみよう!

日常身体活動チェックシート

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